ホウレンソウ下葉 離乳食材料に - JAめぐみの

農業法人に供給 商品開発へ協力

 関市の農業法人PLUS(プラス)(株)は19日から、JAめぐみのが原材料の供給に協力した離乳食の新商品「グルテンフリーベビーライスヌードル」を発売する。長さ約1センチ程度の米粉のショートパスタに、出荷調製で出るホウレンソウの下葉を練り込んだ。

 同社は6次化産業として、米「ハツシモ」の栽培から加工・販売まで一貫して行い、アレルギー特定原材料不使用グルテンフリーライスパスタをはじめ、米粉加工食品を製造、販売している。

 同社が新商品を検討したときに、地元産ホウレンソウの大量確保を同JAに依頼したことがきっかけ。同JAは県中濃農林事務所の紹介で、同市内で大規模にホウレンソウを生産販売するまことファームに相談。味や品質に問題はないが、出荷調製の際に廃棄している下葉が1日で約100キロあることに着目した。

 持続可能な開発目標(SDGs)の実践に取り組む同JAは、食品ロス削減などができると考え、未利用資源を活用した商品開発として協力した。

 同JA中濃営農経済センターの武藤一豊センター長は「地元生産者同士の懸け橋になれてうれしく思う。今後も農業所得増大につながる取り組みをしていきたい」と話す。

 新商品はホウレンソウの他、プレーンとトマトがあり、価格は1袋(80グラム)345円。19日から同JA「とれったひろば」で先行販売。順次、オンラインショップや全国のスーパー、赤ちゃん用品店でも販売する。

 同社の三輪忠士社長は「栄養のことも考えて、鉄分が豊富なホウレンソウにこだわった」と商品に込めた思いを語った。
(2021年5月19日付け  日本農業新聞ワイド1東海より)