TACが生産履歴確認 - JAマインズ

庭先直売所を訪問

 JAマインズは、地域農業の担い手に出向くJA担当者(愛称TAC=タック)の活動を生産履歴の確認に広げ、成果を挙げている。今年から生産履歴について知識向上を図り、農家が運営する庭先直売所を訪問。地域の農産物の安全・安心のため、履歴の確認・指導を徹底する。

 JAは、生産履歴管理体制の強化に向けて今年初めて6月と12月を「JAマインズ農産物の安全・安心月間」とした。

 TAC担当者は管内の府中、調布、狛江の3市で、担い手が運営する庭先直売所をエリア別に訪問。6月から2カ月間で164戸を訪れ、生産履歴の確認と指導を行った。

 訪問先は、JA本店指導課がリスト化し、担い手の農薬使用が不適切だった場合は、農産物が販売できない理由を詳しく伝えるなどして指導した。

 庭先直売所を運営する担い手は「新しい農薬の情報や肥料の話を聞けてよかった。JAの共同購入で注文するきっかけとなった」と、訪問と指導が資材購入のきっかけになったと話している。

 JAは、自己改革の重点施策で「人材の確保と育成」を掲げ、日頃から研修会などを通じて職員のスキルアップを図っている。

 若手職員らが生産履歴について正しい知識と情報を共有することが重要と考え、同課は生産履歴に関する試験問題を独自に作成。TACをはじめ経済指導部門の職員全員が受験した。不正解の多かった問題などを管理職が指導することで、一人一人の知識向上につながった。

 同課の池田晃次課長は「生産履歴や防除履歴を提出することは、担い手の経営を守ることにつながる。消費者に対し、安全・安心な地場産農産物を提供してもらうため、今後も継続的に確認を行っていく」と話す。
(2021年9月15日付け  日本農業新聞ワイド1首都圏より)