女性部広げるフードドライブ - 福岡・JA筑紫

食事を通して楽しく会話できる環境を作る

 JA筑紫女性部は、フードドライブや子ども食堂といった、食と農を基軸とした地域貢献活動に精力的だ。

 食品ロス削減のため食べきれない食品を持ち寄り、必要とする人や団体に寄付するフードドライブ活動では、金融店舗に専用ボックスを設置。昨年度は1275点を集めた。提供を受けた米や保存食などは、認定NPOを通じ、管内の子ども食堂などに寄付された。

 7月に太宰府中央支店で行ったフードドライブでは、女性部員ら5人が参加。113点が集まった。古川徳子部長は「食事を通して楽しく会話できる環境を作るのがフードドライブのあるべき姿だと思う」と話す。

 物価高騰やコロナ禍で困窮家庭が増え続ける中、持続可能な開発目標(SDGs)の取り組みと社会貢献の一環として、今後も継続する予定だ。

 那珂川支店女性部は毎年、夏休みの小学生を対象に「ちゃぐりん食堂」を開く。

 子どもが1人で食事する「孤食」が社会問題化している。同支店女性部は、孤食の子どもに食事を提供する目的で、2019年から同食堂を始めた。

 寄付された食材を無償で提供するフードバンクやJA農産物直売所「ゆめ畑」などが協力。地元産野菜を使ったカレーやデザートなどを提供する。活動を通して地域の会話を広げ、食と農への関心を高める機会となった。

 女性部には現在610人が所属。支店活動やフレッシュミズ、農業関係グループ、趣味文化グループなど幅広い活動を行う。今後も、地域貢献活動を継続し、つながりを広げていく考えだ。


<2023年8月4日(金) 日本農業新聞 ワイド2九州>