広島県
トマト選果場にAIシステム - JA広島市
より精度の高い等級判別が可能
JA広島市は、北広島町、芸北トマト専門部会と協力し、選果作業の効率化へ芸北トマト選果場に人工知能(AI)画像処理システムを導入した。21日から本格稼働する。選果機の更新により、より精度の高い等級判別が可能となり、省力化が期待される。
1974年に芸北トマトが国の指定産地となったことから、81年に選果機を導入し、共同選果と共同販売をしている。同施設の選果機はこれまでに3回更新した。選果機は導入から20年以上が経過するなど、誤選果による作業量も増えるなど支障も多く、機器の更新が不可欠だった。
新たに導入する選果機は、カメラを1台から3台に増やし、トマトを回転させながら搬送するキャリアローラーによりトマトを12面で撮影でき、より精度の高い等級判別が可能となった。撮影データをAI画像処理システムで解析することで、これまで判定が困難だった傷などの検出も可能になる。選別処理能力が向上することで、選果作業の効率化も期待できる。
冷涼な気候で育てられた芸北トマトは、爽やかな風味でみずみずしいのが特徴。専門部会は毎年7月下旬の出荷開始から隔週で出荷目合わせ会を開くなど品質の統一に取り組み、出荷終了後も関係機関と情報交換をすることで、品質の向上に努めている。
本格稼働を前に10日、選果機更新工事完成に伴う式典を開き、JAや北広島町、市場の関係者、芸北トマトの生産者ら54人が、芸北トマトの新たな歴史の幕開けを見守った。
<2024年7月19日(金) 日本農業新聞 ワイド2四国>