地元産小麦をおいしく 「しまぱんフェア」4店舗で開催 - JA伊勢

循環型社会へ 小麦「ニシノカオリ」の試験栽培進める

 三重県のしまぱんマルシェ実行委員会(事務局=志摩市商工課)は、市内のパン店4店舗で同市産小麦(全粒粉)を使ったパンを販売する「しまぱんフェア」を開いた。同フェアの開催は初めての試み。
 JA伊勢と同市農林課は連携し、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の実現に向けて、市内のパン店の認知度向上と地産地消による循環型社会のモデルケース構築を目指し、2019年から小麦「ニシノカオリ」の試験栽培を進めてきた。
 同市阿児町の同JAの試験圃場(ほじょう)に昨年11月に種をまいた。放課後児童クラブの児童らの麦踏み体験を経て、今年5月に初収穫した。市内のパン店に「しまぱん」の製作を依頼。同市産の小麦約200キロを使い、各店舗の特色を生かした食パンやフランスパンなど10種類以上が作られ、販売された。
 オープニングセレモニーには、竹内千尋市長と同JAの西村隆行組合長が出席。試食会では、麦踏み体験をした児童らに「しまぱん」が提供された。
 児童は「良い匂いがする。いつも食べているパンよりおいしい」と話した。小麦が実際に商品化されるまでの一連の流れも学んだ。
 フェアの参加店舗は「ぱん屋ふじ田」「Maki’s Bakery」「丸仙製パン」「えりはら」。問い合わせは同市商工課、(電)0599(44)0010。(日本農業新聞2020年10月9日付ワイド2東海より)