全農と施設共同利用で効率化へ - JA岩井

野菜保冷庫貸し出し

 JA岩井とJA全農いばらきは23日、第28回県JA大会の決議の一つ「農業者の所得増大」の実現とJAの健全経営の維持に向け、施設の共同利用・効率化に向けた取り組みを試験的に始めた。

 取り組みは、坂東市鵠戸にあるJA岩井予冷センターの野菜保冷庫の空いた時間帯をJA全農いばらき県西VFSへ貸し出すといったもの。予冷センターでは、その日に出荷されたものをその日のうちに低温処理して市場へ出荷するため、夕方から翌朝までは保冷庫が空の状態となることから、その時間帯を有効利用する。保冷庫は3室あり、総面積550平方メートル。利用品目は、キャベツ、レタス類など。

 JAでは、2020年12月に同予冷センターを新設。全農いばらきとの共同利用は、集荷拡大による施設利用率の向上や、保冷庫内の温度を一定の低温状態に保つことから施設維持費の軽減が見込める。さらには新たな商品開発や共同研究を進め、付加価値化・ブランド力の強化につなげていく。この取り組みをモデルケースとする狙いもあり、今後検証を行いながら目標達成を目指す。

 JAの鈴木新一予冷センター長は「この取り組みをきっかけに、新しいことや変化に挑戦し、農業者の所得増大につなげていきたい」との思いを語った
(2021年5月26日付  日本農業新聞 ワイド2北関東より)