野菜B品 手描きPOPでPR  - JA横浜

商品価値アップに一役

JA横浜は、天候の影響で傷が付いた野菜(B品)の有利販売を目的に、手描きのPOP(店内広告)をJA直売所やインショップなどで活用している。商品価値を高め、正規品に近い価格で販売することで、農家からも喜ばれている。

 取り組みのきっかけは、今年10月の台風による風の影響で、JAの一括販売での出荷に擦り傷が付いたナスが増えたこと。一括販売はJAが農家から農産物を買い取り、スーパーなどに出荷する。これまでB品は市場出荷していたが、正規品に比べ6割ほど安い取引になることが課題だった。農家から売り方の工夫を求める声もあり、販促資材としてPOPを作った。

 POPの記載内容は、農家からの情報を参考にしている。「ナスの擦り傷部分が茶色くなっているのは自然治癒力によるもの」「無傷のナスに比べ、栄養価が高いとされる」などをイラスト付きで紹介。インショップなど、JA職員が対面販売できない売り場に設置し、販売力向上を図った。

 POPで出荷先の候補が増え、商品の売れ行きも良くなり、担当者は効果を実感している。JA総合販売課の高橋雅係長は「農産物を通じて、農家からのメッセージを消費者に届けるのが私たちの役割。今後も新たな取り組みで販売力向上を目指していきたい」と意気込む。
(2021年12月3 日付け  日本農業新聞 ワイド2首都圏より)