絆結ぶ移動購買車-JA南さつま

利用者と「ふれあい」大切に

JA南さつまは、移動購買車「ふれあい号」を運行し、日常の買い物が難しい「買い物弱者」を支援している。自宅近くに商店がない地域を重点的に巡回。利用者との「ふれあい」を大切にしながらサービスを提供する。

 管内では、高齢化の進展や人口減少による集落機能の低下に加え、公共交通機関の廃止などによる高齢者を中心とした買い物弱者の増加が課題となっていた。移動購買事業は2012年8月に始まった。21年4月には、冷蔵庫を搭載した1・2トン車2台を新たに導入。現在5台体制で週1、2回の頻度で運行している。

 利用者からは「品ぞろえが豊富で、家の近くまで来てくれて助かる」「停車場所で近所の人と世間話ができるのも楽しみ」と好評だ。

 移動購買車運行を統括するJA加世田支所経済課の新澤多希夫次長は「運行は高齢者の安否確認の役割も担い、組合員・地域住民のくらしと生活を守っている。今後も、地域とのつながりをさらに深めたい」と話した。
(2022/ 01/ 01 (土)  日本農業新聞  県版鹿児島より)