大麦 ドローンで追肥 - 宮城・JAいしのまき

作業軽労化へ試験

 JAいしのまきは、大麦の追肥で、新たにドローンによる高濃度液肥散布試験を実施した。大麦に散布するのは宮城県内では初めての試み。

 大麦の生育は12月まで順調に進んでいたが、例年より気温が高く、一部の圃場(ほじょう)で肥料切れによる葉色の黄化の症状が見られた。

 このため、新たな追肥の手段として、二つの圃場を選定し、収量と品質の向上、作業の軽労化を図る。

 使うのは、麦や大豆などに使用可能な窒素液肥「コロン」。希釈倍率2~5倍の高濃度でも肥料焼けしにくい。窒素成分が27%と高く、肥料タンクへの補給回数が少なく省力的。ドローンや無人ヘリ、ブームスプレヤーでの散布が可能だ。

 12月21日、東松島市のぱるファーム大曲で栽培している大麦「ホワイトファイバー」1ヘクタールにドローンで散布。JA職員と片倉コープアグリの担当者らが立ち合った。同23日は、効果を比較するため、別の圃場1ヘクタールにブロードキャスターで硫安を散布した。

 JAは今後、今回散布した試験圃場と慣行圃場を比較し、追肥の効果を確認する。2月に行う株直し追肥、幼穂の長さが2、3ミリの時に行う幼穂形成期への追肥の可能性について検討する。


<2024年1月10日(水) 日本農業新聞 ワイド1東北>