環境に配慮しながら農作業を省力化 - 静岡・JA大井川

特性の異なる4種類の生分解性マルチを実証試験

 JA大井川は、環境に配慮しながら、農作業の省力化につなげようと、生分解性マルチの実証試験を進めている。異なる特性を持つ、4種類の生分解性マルチを使ってサツマイモを栽培。強度、土壌の水分量や機械を利用した際の展張の差による違いなどを検証し、生産者への提案に役立てる。

 試験圃場(ほじょう)は、藤枝市のJA本店から近い、三つのサツマイモ畑を設定した。営農経済センターに配属されたA―MAT(農業経営支援担当者)や渉外担当職員もマルチの分解過程を確認・共有する。

 管内の気候・土壌の特性に合った生分解性マルチを把握することで、生産者の営農の向上につなげていく。同JAでは、生分解性マルチや緑肥の導入などに必要な経費を助成する独自の助成事業も展開し、自然環境に配慮した農業生産と農作業の省力化を目指している。

 JA営農経済部の寺坂雅俊部長は「環境に優しい農業への取り組みを進めていくことは大切だ。生分解性マルチを導入すれば、作業性が良くなる。JAと生産者が一緒に進めていきたい」と期待を込めた。 


<2024年7月13日(土) 日本農業新聞 ワイド1東海>