栄養教諭らに「有機給食」で講演 - JA新潟かがやき

有機栽培米を地元の子どもたちに食べてもらう必要性を語る

 JA新潟かがやきささかみアグリセンターの高山和彦営農指導員は7月上旬、阿賀野市にあるアイガモ農法の圃場(ほじょう)で、「有機給食」について講演した。同市の学校給食に関わる栄養教諭ら5人と市の職員が参加。有機栽培米を地元の子どもたちに食べてもらう必要性を語った。

 高山営農指導員は、あぜに生える雑草の種類と生息する生き物の関係や、アイガモが水田を泳ぎ回ることによる抑草・除草の効果を説明。現在、市内の小・中学校に提供されている農薬7割減、化学肥料9割減の特別栽培米と有機米を比較しながら、伝えた。

 安田給食センターに勤務する栄養教諭の森山真美子さん(52)はこの春、阿賀野市に異動。「市が力を入れて取り組んでいる有機農業について、給食を通じて子どもたちに上手に伝える方法を考えている」と話した。

 市農林課は2023年度、有機農業を分かりやすく説明したパンフレットを制作。今後、教育現場に配布する。

 高山指導員は「子どもたちが安心して有機農産物を食べられる環境づくりに必要なのは農家が安定的に作り、売れる環境も整えること。しかし、減少し続ける農家を増やすのは簡単ではない」と指摘。「小学生だけでなく、中学生にも有機農業を体験し、有機農産物を食べる機会が必要だ」と訴えた。


<2024年7月21日(日) 日本農業新聞 エリア信越>