リモートセンシング技術で水稲の収量改善 - JAいび川

水稲指導にドローン活用

 JAいび川は、水稲の収量改善などを目的とし、リモートセンシング技術を活用した営農指導を目指している。本年度から本格的に始めた。リモートセンシング技術を用いて農産物の生育分析や収量予測することで、コスト削減や作業の省力化、農業者の所得増大につなげる。JA全農岐阜と連携して取り組んでいる。7月下旬には、生育分析を目的とし、ドローンで大野町にある水稲「ハツシモ」の採種場を撮影した。

 同JAは4月に、研修会を実施した。担い手に出向くJA担当者(愛称TAC)らが、メーカーの担当者からドローンの操作方法などを学んだ。機体は圃場(ほじょう)の位置や範囲を登録すると自動飛行を行い、空中から圃場を撮影できるもの。撮影した作物の生育状況を色分けして地図上に表示し、生育のばらつきを確認する。

 「ハツシモ」の採種場では上空50メートルの位置から、水田2・5ヘクタールを10分ほどで撮影した。撮影した画像データは、分析委託先にインターネット経由で送付。分析結果に基づいた生育のばらつきに合わせて、穂肥の指導を行った。

 同JAの田代義嗣営農部長は「最新技術を活用した営農指導の第一歩となった。今後も関係機関と連携しながら試行を重ね、営農指導方法を確立していきたい」と意気込みを示した。


<2024年8月16日(金) 日本農業新聞 ワイド2東海>