広島県
多収米の複数年契約に注力 - 広島・JAひろしま
中食・外食を扱う企業との関係強化を目指す
JAひろしま三次地域は生産者の所得増大に向け、「あきだわら」「にじのきらめき」「さとのつき」などの多収穫米の複数年契約栽培に力を入れている。中食・外食を扱う企業との結び付きを強め、市場相場に左右されない固定価格による生産者の経営安定を目指している。
同JAでは2017年から「あきだわら」を試験栽培。JA全農ひろしまとの連携により、3戸の生産者が約5・3ヘクタールの栽培から実需者に向けた業務用米の生産・出荷として取り組みをスタート。生産者数、栽培面積は年々増加し24年は約145ヘクタールで45戸の生産者が栽培した。
11月下旬には三次市のJAひろしま三次農協会館で、次作の栽培に向けた作付け提案、出荷先の担当者による研修会が行われ、参加者らは実需者とのつながりの重要性を再認識した。また、24年産の多収穫米優秀生産者表彰を行い、5戸の生産者を表彰した。
今年「さとのつき」を栽培し優秀賞を受賞した三次市の角一吉彦さんは「収量が見込め、倒伏しにくいので作りやすい。栽培管理を徹底し収量確保に努めたい」と話した。
JAは今後も、大型農家や農業法人を中心に多収穫米の複数年契約栽培を拡大していく計画だ。
<2024年12月5日(木) 日本農業新聞 ワイド1中国四国>