JAポータル設定支援 農業DXを推進 - 静岡・JA遠州夢咲

分からないことは職員がその場でサポート

 JA遠州夢咲は、県内で展開されるネットサービス「JAポータル」で、組合員らがスマートフォンでスムーズに扱えるよう、菊川市で設定会を開いた。農業のデジタルトランスフォーメーション(DX)に向けた、利用のきっかけづくりや誰も取り残さないための試み。設定会は、JAポータルの登録者数の増加につながった。

 県内JAでは2025年2月から紙の購買請求書と販売請求書の発行を廃止し、JAポータルに移行する。同JAは、24年8月号の広報誌で、JAポータルをスマホに登録する方法を紹介した。あわせて、利用者にダイレクトメールで設定方法や設定会の案内を送付して登録利用の推進に取り組んできた。

 設定会では、JA職員が、参加者ごとにスマホの設定操作や画面での確認方法を説明した。10月末時点でのJAポータルの登録者数は1124人で、設定会終了後には1393人になり、269人増えた。参加した高畑京子さん(88)は「分からないことが、その場ですぐに聞けて、とても助かった。登録を機に、JAポータルを活用していきたい」と話した。

 設定会を企画した購買課の荒木勇介課長補佐は「予想を超える参加となった。デジタルに興味はあるけれど、きっかけがなかった利用者が多い。今後も設定のサポートをすることで、JAポータルの利用者を増やしたい」と話した。


<2024年12月6日(金) 日本農業新聞 ワイド2東海>