トマトの品種を一新し市場ニーズに対応 - 兵庫・JAたじま

輸送性に優れた品種に変更し安定出荷を目指す

 JAたじまの豊岡そ菜部トマト委員会は、出荷先の市場からの要請を受け、2025年産から栽培品種を一新する。玉持ちの良い輸送性に優れた品種に変更することで、安定出荷を実現し、農業所得向上を目指す。

 25年産から取り組むのは、「れおん」と「麗月」の2品種。今まで取り組んでいた「桃太郎」シリーズと比べ、玉が硬く裂果が少ないことで、出荷率が高く、安定出荷につながる。青枯病など病気に強く作りやすい品種で、生産者にとっても利点が大きい。本格導入に向け、24年産から試験的に栽培を始めていた。

 委員会では25年産に向け、1月下旬から養父市のJA野菜育苗センターで接ぎ木作業を始めた。作業は3月上旬までに3回行い、合計約7700本を接ぎ木する。

 委員会は、8人の生産者がトマト栽培に取り組む。36トンを地元の豊岡や神戸の市場に出荷する予定だ。

 西浦勝治委員長は「新しい品種の導入で、いつもと栽培環境は異なるが、会員らで情報共有を行い、安定的に出荷したい。さらなる所得向上を目指し、秀品率も上げたい」と意気込んだ。

<2025年2月27日(木) 日本農業新聞 ワイド2近畿>