生食用ジャガイモの冷蔵設備を新設 - 北海道・JA士幌町
夏場の発芽を抑え、品質を担保し安定供給へ
十勝管内JA士幌町は今年度、生食用ジャガイモを冷蔵保管する設備を新設した。夏場の気温が年々上昇し、常温保管だと短期間で発芽しやすくなってきたことを受け、整備に踏み切った。夏場は厳しい暑さに見舞われた中で発芽率は例年よりも下がり、安定供給に手応えをつかむ。
十勝北部5JA(おとふけ、木野、鹿追町、上士幌町、士幌町)でつくる士幌馬鈴薯(ばれいしょ)施設運営協議会は、JA士幌町管内にあるジャガイモ関連施設を共同利用し、生食用、加工用、でんぷん原料用のジャガイモを一元集荷している。構成する農家の作付面積は約5000ヘクタールと、十勝管内の面積の約4分の1を占める。
生食用の主力品種「男爵薯」は8月以降、貯蔵しながら全国の卸売市場へ計画出荷する。これまでも出荷量全体の66%は冷蔵設備を備えた倉庫で保管していた。
ただ、生育期間中の気温が年々上昇。特に収穫直後の8、9月は暑さが厳しく、冷蔵設備がない倉庫だと早期の発芽が目立つようになった。同JAは「発芽を抑えるには、収穫して速やかに品温を下げることが重要。外気を導入して庫内温度を下げる方法では限界に来ていた」(食用馬鈴薯課)と話す。
道の「地域づくり総合交付金」を活用し、冷却装置や配管設備などを整備。冷蔵保管できる芋の割合を66%から84%まで高めた。その結果、従来より1カ月半ほど早く9月下旬から冷蔵保管した芋を出荷できるようになった。
昨年7月に工事を完了し、受け入れを開始。同課は「暑さが非常に厳しく発芽が早まりやすい年だった中で、例年よりも発芽率は下がり、市場からのクレームもほぼなかった」と効果を実感する。出荷先へ品質を担保できる体制を整え、主産地として安定供給を担う。
<2025年1月21(水) 日本農業新聞 朝刊 ワイド2北海道>
