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持続可能な食と地域づくりへ(食料安全保障の確立へ)

私たちの食や地域、農業について考えたことがありますか。日本は、「飽食の時代」が続いており、いつでも好きな時に栄養がある食べ物を入手できています。しかし、近年、世界人口の増加や異常気象など国内外のさまざまな要因から食を取り巻くリスクが大きく高まっています。
国連食糧農業機関(FAO)では、世界における食料安全保障(Food Security)について、「全ての人が、いかなる時にも、活動的で健康的な生活に必要な食生活上のニーズと嗜好を満たすために、十分で安全かつ栄養ある食料を、物理的にも経済的にも入手可能であるときに達成される」としています。この食料安全保障の確立こそが、今求められているのです。

まず、国内の状況に目を向けてみましょう。2018年の食料自給率は37%と過去最低を記録し、先進国の中でも極めて低い水準となっています。それは、農業の担い手の高齢化などが進み、生産基盤である「農地」と「人」が減少し、弱体化しているためです。

主要先進国の食料自給率

2010年に260万人いた農業就業人口は、2018年には175万人となり、急速に減少しています。そのうち65歳以上が占める割合は約7割に達します。新規就農者も増えてきてはいますが、高齢化で離農する農家の数に追い付いていないのが実情です。それにともない、農地面積も年々減少しており、2017年には444万ヘクタールと、2010年に比べて15万ヘクタールも減りました。

農地面積と農業就業人口の推移

食料自給率の低下に比例し、国内で自給できないものを輸入品で賄うため、農畜産物の輸入額は増加傾向にあります。2018年の農林水産物の輸入額は80兆円を超え、日本は世界第2位の農畜産物輸入国です。

一方、世界の食を取り巻く環境は厳しさを増しています。近年、日本でも異常気象や災害が増えていますが、昨年は日本の農畜産物輸入の上位5カ国中4カ国で災害が発生するなど、世界でも多発しています。日本が農畜産物を輸入している国で災害が起き、現地の農業が大きな被害を受けると、日本への食料供給が不安定化する恐れがあります。

また、世界の人口は増加し続けており、2030年には2015年比11.5億人の85億人に達する見込みです。人口が増加し、世界的な異常気象で農業が打撃を受ければ、世界的な食料の奪い合いが起こる可能性もあります。その時、自国の食料の多くを他国からの輸入に依存する日本が、食料を確保し続けられる保証はどこにもありません。

そのような状況を踏まえ、JAグループは持続可能な食と地域づくりに向け、さまざまな取り組みを展開しています。しかし、それは農業関係者の取り組みだけで達成できるものではありません。消費者の皆さまも、安全で安心な農畜産物を安定的に供給してほしいと願っており、これは農家だけでなく、国民全体の問題です。食を取りまく状況を認識いただき、国産の農畜産物を消費する行動を少しでもとっていただければ、それがこれからの農業・農村を元気にする大きな力になります。ぜひ、日本の農家・農業を応援してください。

特設サイト(https://agri.ja-group.jp/foodsecurity/)で、JAグループの持続可能な食と地域づくりに向けた取り組みなどをご紹介しています。

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