フラッグシップ輸出産地に認定 - 長崎・JA島原雲仙

マーケットインの発想で輸出挑戦、継続を評価

 九州農政局長崎県拠点は8月下旬、フラッグシップ輸出産地の認定書をJA島原雲仙に授与した。輸出の取り組みで手本となる産地を農水省が認定するもの。JAによるイチゴ輸出などが評価された。

 ニーズに合わせて継続的に輸出してきた産地をフラッグシップ輸出産地に認定。ノウハウを他産地へ広げ、輸出産地の形成を促進することを目的とする。

 今回、全国で42産地が認定を受け、長崎県では同JAが選ばれた。認定産地には、海外バイヤーとのマッチングや、ウェブサイトなどを使った情報発信などで支援が行われる。

 同JAは2021年からタイにイチゴ輸出を開始。22年からGFPグローバル産地づくり推進事業を活用し、PR動画など販促資材の制作や海外バイヤーを招いた関係構築などの活動を行っている。

 23年は香港・シンガポール・タイへ数量91トン、金額1億5700万円を輸出した。

 島原市のJA本店で農政局長崎県拠点の下村利文地方参事官が、苑田康治組合長(写真左)に認定書を授与した。下村地方参事官は、「マーケットインの発想で輸出に挑戦する事業者への支援が重要になっている。輸出産地の手本としての活躍を願っている」と激励した。

 苑田組合長は「最大の目標として農業所得の増大を掲げている。そのためには価格の安定が必要。輸出にも力を入れなければならない」と話した。


<2024年9月5日(木) 日本農業新聞 ワイド1九州>