次世代アシストスーツで省力化 - 千葉・JA安房

スマート農業で生産性向上を目指す

 JA安房は9月下旬、館山市でイチゴを生産する大多和斉さんのハウスで、農作業の労力を軽減する「次世代アシストスーツ」の試用体験会を開いた。大多和さんが着用してイチゴ苗の定植作業に取り組み、効果を実感した。

 生産性の向上や省力化に向けたスマート農業の取り組みの一環として、実際に着用して効果を確認することを目的として開いた。

 アシストスーツは、自身の体重を使い、しゃがみ込んだ状態や中腰でばねに力を蓄積し、その力を還元して上半身を持ち上げる。着用して作業した大多和さんは、軽快な動きで次々に苗を植え付けていった。

 大多和さんは「イチゴの苗を定植する時、中腰やしゃがんでの作業が続くので大変だった。アシストスーツのおかげで立ち上がる時にとても楽で、いつもよりスムーズに作業できた」と笑顔で話した。

 同支店職員の藤代和久さんは「イチゴ苗定植作業だけではなく、食用ナバナの播種(はしゅ)、収穫作業の省力化にもつながる画期的なスーツ。12月の食用ナバナ出荷時期に合わせて、収穫作業でも体験会を開き、スマート農業の推進と生産者の省力化につなげていきたい」と話した。

 この次世代アシストスーツは、朝日インテック(株)が開発し、2025年1月の販売に向け、さまざまな農業の現場で実証試験が行われている。


<2024年10月5日(土) 日本農業新聞 ワイド2首都圏>