循環型農業で化学肥料とコストを低減へ - 青森・JA十和田おいらせ

発光分光分析装置(ICP)を利用した堆肥分析で、耕種農家の土づくりを後押し

 持続可能な循環型農業の実現を目指しているJA十和田おいらせは、発光分光分析装置(ICP)を使った堆肥分析の推進を計画している。堆肥の熟度や肥料成分量を明確にすることで、経験に基づく勘やイメージ頼みから転換。耕種農家の土づくりを、これまで以上に後押しする。

 JAは、40年以上前から土壌分析による健康な土づくりに力を入れている。2024年には土壌分析・堆肥分析装置を一新し、正確性や迅速性を高め、より多くの成分を分析できる体制を整えた。現在は、土壌分析を年間約4000件行っている。

 近年は、化学肥料の代替として、畜産農家の堆肥を活用する土づくりを進める循環型農業の実現を進めている。土壌分析装置を活用し、堆肥で補われる肥料成分を可視化している。

 畜産農家の堆肥を供給しやすくするメリットがあり、耕種農家にとっては化学肥料の使用量やコストの低減が期待される。

 堆肥利用の拡大に向けて、14日には堆肥品評会を開いた。管内の農家から堆肥9点が出品され、十和田市のJA本店でJA役職員や県などの担当者ら計8人が審査した。

 審査では、成分データを比較。①汚物感②悪臭③散布の難易度④ハンドリング⑤発芽・発根の良否――の5項目で品質や実用性を確かめた。

 全国土壌分析研究会の会長を務めるJAの斗澤康広専務は「堆肥の利用で肥料コストの削減と田畑の有機栽培率を高め、みどりの食料システム戦略を推進したい。生産コストが上昇する中、堆肥の活用はこれまで以上に有望視される」と期待を込める。

<2025年1月23(金) 日本農業新聞 朝刊 ワイド2東北>