地元新米配り訴え 交通安全運動に力-JA本渡五和

わたしの地域のSDGs

 JA本渡五和は毎年、天草市北原町の国道で安全運転と事故防止を呼び掛ける運動を実施している。秋の全国交通安全運動に合わせ、地元警察と協力。交通量が多い交差点に職員らが集まり、信号待ちのドライバーへ注意喚起と合わせて新米などを配っている。
 取り組みは、持続可能な開発目標(SDGs)の目標3「すべての人に健康と福祉を」、目標11「住み続けられるまちづくりを」につながる。

地域へ貢献できる活動を

 運動は2013年から続く。
 「交通事故を減らすために地域へ貢献できる活動は何か」と、当時の企画生活課の職員の話し合いがきっかけだ。JA管内には電車がない。バスも1日に数本という地域もある。その結果、住民の主な移動手段は自動車に集約。風光明媚(めいび)な土地柄、観光客の車も多く、高齢化も相まって、交通事故の割合は増加傾向にあった。
 JAは安全な地域社会実現への思いを米に託す。「交通事故ゼロの願いをこめ(米)て」とラベルを貼った地元の新米「コシヒカリ」(1袋300グラム)、反射材シール、ライト点灯のちらしなどを詰めた袋を約200セット配り、訴えを続ける。
 毎年の運動は根付き、住民から職員へ感謝の声も届いている。
 ほかにも、JA共済アンパンマン交通安全キャラバンの開催や、地元警察へ自転車用発光ダイオード(LED)ライトの進呈なども行う。JAは全ての人が安全で安心できる暮らしに貢献していく。(日本農業新聞2020年6月4日付県版熊本より)