農産物無償で子ども食堂に-JAたじま

地域の子育て支援

JAたじまは、NPO法人コウノトリ豊岡・いのちのネットワーク「ドーナツの会」(豊岡市城南町)と、子ども食堂などに関する協定を締結した。JAのファーマーズマーケットが、規格外の農産物を子ども食堂向けに無償提供。食品ロス削減につなげるとともに、地域の子育てを支援する。

 協定では、JAファーマーズマーケット「たじまんま」(豊岡市八社宮)に食材支援用ケースを設置し、出荷できない規格外品の農産物などを同法人に随時、無償で提供する。

 米農家が同JAに出荷した紙袋を同法人に支給し、再利用して米袋エコバッグを制作する。エコバッグは「たじまんま」で販売する予定で、若者の就労支援にも役立てる。

 同JAと同法人が、子ども食堂などをはじめとした子どもや若者らの居場所を支援する活動に協働で取り組むことで、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の「誰一人取り残さない世界の実現」の貢献やフードロス削減などを目指す。

 3月中旬には同法人や同JAの役員、出荷者らが参加し、たじまんまで協定締結式を開いた。同法人の戸田和代事務局長は「子ども食堂の利用者は地元産の新鮮な野菜を食べて元気づいてくれるだろう。活動に賛同、支援してくれるJAに感謝したい」と話す。

 同JAと同法人は今後も協働し、さまざまな取り組みを進める予定だ。
(2021年3月20日付 日本農業新聞ワイド1近畿より)