販売高1営農センター1億円アップを - JAふくしま未来
そ菜や主食米に力
JAふくしま未来そうま地区は、JAが2021年度最重要重点実施事項に掲げた「販売高1営農センター1億円アップ」に向けた取り組みを4月からスタートさせた。同地区では、そ菜品目の生産拡大や主食用米作付けの維持、農産物直売所への新規出荷会員獲得などを具体的な取り組みとして進めていく。
JAが本年度から本格運用を始めた「営農情報フル活用プロジェクト」を通じて実践する。このプロジェクトでは、米穀・園芸・購買事業情報や営農情報システム、組合員情報、トレーサビリティー(生産・流通履歴を追跡する仕組み)などの関連データを一元化し、農家個々の実態把握や営農計画の提案を実現する。
各地区営農センターを拠点とした、出向く営農指導体制の構築を基軸に、組合員の営農技術向上、農業経営の発展、農業生産の拡大を図る。施肥、防除設計、資材提案、新資材の情報提供を、組合員の経営状況を踏まえて行い、購買品予約率の向上と供給高アップにつなげていく考え。
4月には営農担当者会議を開き、地区の取り組みの考え方を統一した。同プロジェクトを活用して、ワーキング形式で訪問先を選定し、訪問活動を実施。園芸品目の紹介や水稲育苗ハウスの利用、新規作付けなどの推進を行った。
その後、訪問結果について検討会を開き、販売高実績見込みを策定。第1回の訪問結果として、同地区でキュウリ、カボチャ、小菊など計751アールの面積増加となり、約3200万円の販売高アップが見込まれる。
同地区の蛯原宏之営農経済担当部長は「訪問活動を繰り返すことで信頼関係を深めることが重要。農家個々にマッチした提案を通じて、地域農業振興の底上げを職員一体となって進めたい」と話した。
(2021年5月4 日付 日本農業新聞 ワイド1東北より)