肥料を自己引き取り - JAグリーン長野

生産コスト低減に寄与

 JAグリーン長野生産購買部は3月から、地区ごとに肥料の自己引き取りを始めた。肥料、農薬、果実袋の年間特別予約(1月)を受けた肥料のうち、春夏に必要な肥料を指定のJA施設まで生産者に取りに来てもらう。一括注文による数量の積み上げと、配送費用・負担の削減で資材コスト削減につなげるのが目的だ。3月下旬まで全24会場で行った。

 JAは自己改革の一つに「年間特別予約によるコスト削減」を掲げる。2022~25年度も、重点品目の価格低減策による生産者コストの低減と利用者の拡大を目指す。

 毎年、営農技術員を中心に、管内の生産者が必要とする肥料・農薬などを選定。生産購買部がメーカーと価格交渉をして、生産者視点に立ったラインアップに努めている。特に使用の多い農薬41剤・肥料11点を「重点品目」として、競合店に負けない低価格を目指した。

 生産部会を中心に各戸へ利用を促進。春肥の注文件数は2204件(前年比92件減)、注文袋数は同4%減と、注文件数の減少が課題となっている。

 JAは「事業分量配当金」を通じた購入者への還元を検討しており、総代会で決める予定。その他、22年度中にはラインアップの検討継続、注文方法へのインターネット注文の導入も検討する。注文件数の維持・拡大につなげる考えだ。

 長野市のJA東部ライスセンター会場では3月上旬、1日で53戸が肥料の自己引き取りをした。朝9時から生産者が軽トラックで訪れ、JA担当者が荷台に注文品の肥料を載せた。


<2022年 4月 2日付け  日本農業新聞  ワイド1信越>