食の循環、茶で実現 - JAさつま日置

市内の家庭生ごみからつくった堆肥を活用、新銘柄「オール日置茶」拡大をめざす

 鹿児島県日置市の茶工場で結成した、JAさつま日置の「ASIAGAP HIOKI茶部会」は、新銘柄「オール日置茶」の製造を進めている。2022年産の一番茶は、5月中旬から約1500袋(1袋100グラム)を販売する。

 市内で出る家庭生ごみを活用し、(株)丸山喜之助商店が製造する循環型堆肥「よかんど!」の利用を促進しようと、地元金融機関が企画した。

 地域の「食の循環」を目指し、特産の茶に活用できないか検討する中で、同部会が持続可能な開発目標(SDGs)の達成に貢献する取り組みとして賛同。日置茶のブランド力向上と、市民に親しまれる存在となることを目的に、22年産から「よかんど!」を活用した茶の栽培に着手した。

 初年度は、同部会の(有)東製茶が1月に「はるもえぎ」の茶園44アールに「よかんど!」を散布。4月下旬には玉露用、抹茶用の葉を摘採した。

 東製茶の東裕一郎社長は「肥料がよく効いて、茶葉に色つやがあり生育は良好だ」と話す。

 関係者は「多くの人の協力で、日置市での“食の循環”を目指した日置茶の製造までたどり着けてうれしい。リスクを恐れず取り組んだ東製茶に感謝したい」と話した。

 23年以降は「よかんど!」の供給可能数量に合わせ、使用する農家を拡大する。さらに有機栽培の畑への使用を広げ、海外輸出も計画している。

 「よかんど!」の製造で、同市のごみ焼却施設での二酸化炭素排出量が年間約300トン削減できている。SDGs達成に向けた取り組みとして期待が高まる。

 JA管内では、一番茶の摘採が4月上旬から始まり、同月下旬から最盛期を迎えている。22年産は病虫害も少なく、順調に生育。共販量1610トン、共販額12億5302万円を計画している。(鹿児島・さつま日置)


<2022年5月 21日(土)付け  日本農業新聞  ワイド2九州 >