袋や段ボール箱を改良し、輸送コスト削減 - 福岡・JAみい

JA担当職員も加わり規格見直しに着手

 JAみい中国野菜部会は、生産資材の価格高騰を受けて、チンゲンサイの袋や段ボール箱を改良した。生産コストを一部見直し、部会員の所得向上につながっている。デザインも親しみやすく一新し、2023年11月から新資材での出荷を本格的に開始。販売先の大阪、中国や九州地方の市場の評価は上々だ。

 袋の形状を、葉先に向かって広がる台形から長方形に改良。段ボール箱はサイズを大きくし、1ケースの入り数を10袋から15袋に増やした。

 1ケースの容量が増えたことで、一度に運べる量が増え、輸送コストも低減。自動車運転業務の残業時間の上限規制の適用(物流の2024年問題)を4月に控え、運賃の値上げなどの影響緩和につながると期待する。

 デザインは、品目名の表記を漢字から平仮名に変更。笑顔をイメージしたイラストを載せ、かわいく親しみやすい印象を前面に出した。表情が違う袋2種類を作成し、消費者が見て楽しめるよう工夫。バレンタインデーなどのイベント時期に合わせて使い分け、今後は種類を増やす予定だ。

 部会は23年4月に出荷資材のコストを減らそうと、袋や段ボール箱の規格見直しに着手。JA担当職員も加わり、改良を重ねながら完成させた。

 西岡優部会長は「手に取ってから食べるまで楽しんでもらえるよう、パッケージにもこだわった。チンゲンサイを副菜に使い、少しでも食卓を豊かにしてほしい」と語った。

 コロナ禍やウクライナ情勢の影響により、生産資材や燃油の価格が高騰する一方、農産物の価格は低迷。7月の豪雨被害の影響もあり、農業経営の継続は厳しい状況が続いている。


<2024年1月14日(日) 日本農業新聞 エリア九州>