菊の電照栽培 効果検証 - JA福島さくら

8月上旬の出荷率が85~100%

 JA福島さくらたむら統括センターは5日、田村市で菊の電照栽培実証を行う坪井令士さんの農地で菊電照処理効果現地検討会を開いた。本年度は電源確保が難しい農地を想定し、太陽光移動蓄電装置を使って検証し、状態、効果を確認した。

 菊は8月の盆の時期や9月の彼岸の時期に安定的な出荷が求められるが、露地栽培では開花時期が安定しないことが課題となっている。解決に向け、たむら地区管内では消費電力の少ない電球型発光ダイオード(LED)ランプを用いた電照で8月上旬に安定した出荷ができるよう実証に取り組む。昨年までの実証で赤色、ピンク色、電球色のそれぞれの電照による効果で8月上旬の出荷率が85~100%となった。

 検討会には管内生産者、スマート農業社会実装推進事業田村地域推進協議会、県など関係機関、JAの職員ら約30人が参加。各関係機関が実証の経過や課題について説明。また実証を行った農地で県内の菊の生育状況について情報を交換した。 


<2024年7月17日(水) 日本農業新聞 ワイド2東北>