栃木県
米「みやおとめ」豪州へ - 栃木・JAうつのみや
現地ニーズに即した商品アイテムを開発
JAうつのみやは28日、同JA産のブランド米「みやおとめ」のオーストラリア向け輸出の出発式を宇都宮市のJA東部選果場で開いた。JAや河内運輸(株)の役職員、県、市の担当者ら約30人が参加。米約540キロを乗せたトラックを見送った。
「みやおとめ」は、同JA管内で生産された「コシヒカリ」を等級1等、食味値75以上で厳選した同JAの独自ブランド。市のブランド農産物として認定されている。
JA単独での米の輸出は初めてで、昨年度から準備を進めてきた。①同JAのブランド力向上②農産物の販路拡大・国内取引価格の安定化③栃木県・宇都宮市など関係機関の支援による事業推進──を図ることが目的。輸出商社を通して、コンテナ船便(冷蔵)で他の農産物と混載して輸送する。
オーストラリアの日本食市場は、すしやラーメンが中心。特にすしはテイクアウトの巻きずしが主流と、独自の進化を遂げている。輸出商社の現地法人は、販売先を日本食・韓国レストラン業務用が7割、店舗卸・オンライン販売が3割を占める。今回輸出する「みやおとめ」は販路拡大に向けて売り込んでいく。
佐藤俊伸組合長は「輸出への第一歩を踏み出すことができた。小さな一歩ではあるが、販路拡大による価格安定、農家所得の増大につなげていきたい」と話した。今後は輸出結果を検証し、品種や包材などの現地ニーズに即した商品アイテムを開発する。
<2024年8月29日(木) 日本農業新聞 ワイド1北関東>