神奈川県
ドローンで水稲防除 技術向上へ実演会 - 神奈川・JA横浜
今後のスマート農業の核となる技術への知見を高める
JA横浜は10月下旬、横浜市青葉区の水田でドローンによる薬剤散布を想定した実演会を開いた。今後のスマート農業の核となる技術への知見を高めようと、5月の自動操舵(そうだ)システム搭載トラクターの実演に続いての開催。JA営農部の職員や近隣の担い手ら27人が参加した。
ドローンは、人手による薬剤散布と比べて作業にかかる時間や負担を大幅に削減できる。センシング技術を併用することで、作物の生育状況や土壌の状態に応じ、必要な場所に必要な量の農薬や肥料を散布することも可能だ。コスト削減や周辺環境への影響抑制など、導入のメリットは多い。
実演会では、農業用ドローンメーカーの技術担当者がデモンストレーション飛行を実施。2区画・合計37アールの水田で上空からの画像撮影や薬剤に見立てた水の散布を披露した。
飛行ルートをあらかじめ設定することで手動での操縦は不要で、2メートルの高度を保ちながら自動操縦で作業が完了した。10アール換算の作業時間は約10分。人の手で散布する場合と比べ、4分の1程度に短縮できることを確認した。
日頃、営農ヘルパーとして機械による農作業支援に当たっている渡辺吉治さん(53)は「ドローンは、高齢の農家や人手不足の農家の作業支援をする上でも欠かせない存在になるだろう。地域農業の活性化や農業経営の継承にも重要な役割を担うと思う」と期待を寄せていた。
<2024年11月13日(水) 日本農業新聞 ワイド1首都圏>