環境制御技術で高品質・高収量 - JA高知県

次世代型園芸ハウスでパプリカ収穫

 JA高知県が出資する農業生産法人(株)南国スタイルが運営する次世代型園芸ハウスで、パプリカの収穫が始まっている。今作は9月上旬に2万1000本を定植。収穫作業は来年7月下旬まで続き、年間収量150トンを目指す。

 ハウスが建つ南国市は、日照量を多く必要とするパプリカの栽培に適しており、赤、黄、オレンジを栽培している。

 面積70アール、軒高5・5メートルのハウスでは、二酸化炭素(CO2)濃度などの環境制御技術を備え、温度や湿度などをコンピューターで管理。栽培には、電解水素水(還元水)を使い、野菜の持つ機能性を高める実証実験などを進めながら、ハイワイヤ誘引法を用いた養液栽培で高品質・高収量を目指す。

 今年は9、10月の暑さや天候不順などの影響により、年内収量は例年に比べて減る見込みだが、品質などは良好。年明けから増加するとみられ、目標の10アール当たり収量23トンに向けて管理していく。

 同法人は、施設園芸の先進地であるオランダの技術を導入し2017年からパプリカ栽培を手がけ、8年目。吉田文明統括部長は「国産パプリカは外国産と比べても青臭さもなく新鮮なので、多くの方に食べていただきたい」と話し、「今作も計画収量の達成を目指し取り組んでいきたい」と意気込む。


<2024年12月18日(水) 日本農業新聞 ワイド2四国>