夏秋イチゴをセミドライ加工 - JA上伊那

新たな販路期待

 JA上伊那は、管内産夏秋イチゴを原料にしたセミドライフルーツ「やわらか仕上げいちご」を新発売した。これまで上伊那産の夏秋イチゴは、ケーキなどの材料として主に大手洋菓子店に出荷されていた。まとまった出荷量がないと受け入れが難しく、新たな販売方法を模索する中、近年人気が高まるセミドライフルーツに着目した。新たな販路として注目される。

 原料に使う品種は「すずあかね」。夏イチゴの代表品種で、5月中旬から11月末に収穫する。収穫後は、へたを取った状態で冷凍保存しておき、阿智村の南信州菓子工房でセミドライ加工。冷凍しておくことで無駄なく使うことができる。

 保存料、着色料、香料不使用の安全・安心な商品だ。独自の技術で水分活性値を一定に保つことで、賞味期限を180日まで延ばすことが可能となった。

 商品の企画開発を担当したJA営農経済部の柴田浩司さんは「セミドライ加工によりイチゴの甘味と酸味が凝縮され、果肉感も味わえる商品に仕上がった。ぜひ多くの人に味わってほしい」と呼び掛けた。

 「やわらか仕上げいちご」は1袋(30グラム)380円。JA農産物直売所や管内のAコープ店、ファミリーマートJA店で販売中だ。長野県観光機構が運営する東京・銀座の「銀座NAGANO」での販売も計画している。
(2021年2月14日付 日本農業新聞エリア信越より)