梨、ブロッコリー、水稲、畜産で産地力強化 - JA鳥取中央
5カ年計画スタート
JA鳥取中央は、JA自己改革の基本目標「農業生産の拡大」の実現に向け、5カ年計画「シン・JA鳥取中央版地方創生総合戦略」をスタートさせた。特産の梨と産地化を進めるブロッコリー、稲作、畜産の4本柱で生産基盤の維持と一層の強化を図る。
戦略では①二十世紀梨・梨新品種の生産基盤の強化②ブロッコリーの生産拡大③県オリジナル米「星空舞」の生産拡大④和牛子牛生産頭数の増頭──を進める。
梨「二十世紀」は未収益期間が短縮できるジョイント栽培を取り入れ、労働生産性を向上させる。平地での団地の造成を進め、樹形や作型に合わせた仕立てを導入し、機械化を進め、作業効率を上げる。最終年度の2025年までに需要が高まる「新甘泉」など4品種で31ヘクタール増の131ヘクタール、「二十世紀」で6ヘクタール増の150ヘクタールを目指す。
戦略では新たにブロッコリーの生産拡大に取り組む。スマート農業による機械化推進や、JA全農とっとり野菜広域センターの利用による全量買い取り方式で労力を削減し、拡大を進める。JA管内全域で、23年までに313ヘクタール増の500ヘクタール、25年には520ヘクタールまで拡大する。
「星空舞」はブランド化の確立へ25年までに663ヘクタール増の1000ヘクタールを目標に掲げる。1等米比率が高いことや食味の良さなどのPRで他品種からの切り替えを推奨する。
20年度黒毛和種市場取引価格で初の全国1位になるなど勢いのある畜産部門は、基幹種雄牛「白鵬85の3」を核とした和牛繁殖雌牛増頭対策事業を活用した和牛子牛を130頭増やす。
栗原隆政組合長は「鳥取県の顔『二十世紀』や、新しい生活様式の導入で生産を振興するため、大きな数値目標を掲げた。実現へPDCAサイクルを回したい」と意気込む。
(2021年3月3日付 日本農業新聞 ワイド2中国四国版より)