新作物アスパラ　ハウス端境期に出荷

　ＪＡみえなかの農産物直売所「あぐりネット三重中央・ＪＡ産直ひろば」は、地域農業の活性化に向け、若手農家とタッグを組み、新たな農産物の地元生産を目指している。

　同直売所担当者の寺田顕さん（３７）は、店舗でも人気野菜であるアスパラガスに注目。現在は仕入れのほとんどが同ＪＡ管外産のものに頼っている状況だが、アスパラガスは若年層や女性を中心に年々人気が高まっている。３年前に津市一志町の中山善裕さん（３６）にアスパラガスの栽培を提案。アスパラガスの需要を感じていた中山さんは栽培を決意し、６アールの圃場（ほじょう）で露地栽培を始めた。

　ハウスではなく露地で作ることを決めたのは、県内で作られるアスパラガスはハウス栽培のものが多く、ハウス栽培のアスパラガスの出荷が少なくなる時期に合わせて収穫できるようにすることで、より多くの人に新鮮なものを味わってもらうため。除草作業など小まめな手入れが必要となるが、初めての収穫となる来年の春に向け日々奮闘中だ。

　中山さんは「来年初めて収穫できるので、様子を見ながら、さらに面積を増やしていければ」と意気込む。同直売所の寺田さんは「消費者のニーズなどを考え、生産者と協力して今後も地元産を消費者の方へたくさん届けられるようにさまざまな企画をしていきたい」と話す。


＜2022年 5月 28 日付け　 日本農業新聞　 ワイド１東海静岡・三重＞