白ネギ産地化めざす - 福岡・JAたがわ

市場から近隣産地化期待

 JAたがわは、白ネギ部会を設立した。①機械化による効率的な生産体制の構築②品質向上による市場競争の強化③水田活用での栽培技術の研究――で、白ネギの産地化を図る。大規模栽培による農家所得の安定を目指す。

 福岡市場では白ネギの需要が増加傾向だが、大分県や北海道、中国(輸入)から入荷している。地元・福岡産の割合は2%に満たない。輸送コストや円安で今後の入荷減が見込まれるため、市場からは近隣産地化が期待されている。

 産地化に向けて部会として農家による管理徹底・品質向上を図り、「量は力」でロット確保による田川白ネギの有利販売を行うことが設立の目的だ。

 1月、設立総会を福智支所で開いた。生産者11人、福岡大同青果、田川普及指導センター、JA役員と各支所営農指導担当者の15人が出席した。

 部会長に選任された同支所(方城地区)の松井清司さんは「市場や実需者、消費者から『田川の白ネギは素晴らしい』と信頼されるよう、生産者が一丸となり栽培管理を徹底し、農家所得向上を目指そう」と強調した。

 市場が田川産白ネギ出荷への期待を語った。普及指導センターから栽培を講習。機械化の実演として白ネギ苗移植機による定植や、収穫機・選果機の紹介を行った。参加者からは「白ネギの産地化は夢ではない」という声が聞かれた。

 松井部会長は「機械化による大規模生産体制や品質向上の取り組み、出荷体制を協議し、早く産地としての地位を築きたい」と話した。


<2025年2月25日(火) 日本農業新聞 ワイド1九州>