大区画でドローン実証 上空から葉色測定 - JAえちご上越

適切な肥培管理 生育均一化図る

 行政や生産者、JAえちご上越などで構成する「上越市スマート農業プロジェクト委員会」は7月上旬、上越市板倉区で完全自動飛行の農業用ドローン(小型無人飛行機)を使ったリモートセンシングの実証を行った。4・2ヘクタールの超大区画圃場(ほじょう)を含む3カ所の水稲実証圃で、20分ほどドローンを飛ばし、約113メートル上空から葉色を測定した。
 今後は撮影データを基に生育状態を分析する。適正で効率的な肥培管理によって生育の均一化を図り、品質・収量の向上を目指す。
 

連続飛行時間約40分 約10ヘクタールを撮影

実証は、同区の農事組合法人高野生産組合が管理する4・2ヘクタール、2・5ヘクタール、2ヘクタールの大区画圃場で行った。
 昨年12月に基盤整備が完了したばかりで、今年が初めての作付けとなる。5月にV溝乾田直播(ちょくは)技術を活用して「つきあかり」の播種作業を行い、生育は順調だという。
 使用したドローンはXAG社製の「XMission」で、国内では初飛行となる。測量用カメラと生育分析用カメラを搭載し、一度の飛行で地図情報と生育状態を把握する。連続飛行時間は約40分で、約10ヘクタールを撮影できる。
 同委員会と高野生産組合では、今回の生育データを分析し、生育が遅れている場所にピンポイントで追肥を行う予定。同社の肥料散布用ドローンにデータを反映させ、生育に応じた最適な肥料散布ができるかどうか実証する。(日本農業新聞2020年7月21日付ワイド2信越より)