自走式草刈り機 自動給水栓 ドローン生育診断 - JA上伊那

信州伊那谷スマート農業実証コンソーシアム

 県や伊那市、農事組合法人田原、JA上伊那などでつくる「信州伊那谷スマート農業実証コンソーシアム」は20日、伊那市東春近で、2020年度第1回の実演会を開いた。無線操縦の自走式草刈り機や自動給水栓、空撮で水稲の生育診断を行うドローン(小型無人飛行機)を紹介、実演した。参加した生産者らは、最先端の技術と機器を活用した省力化に期待を示していた。

最先端の技術と機器を活用し省力化へ

 コンソーシアムは農水省からの委託事業で19、20年度の2年間、中山間地での稲作を中心にスマート農業技術の実証に取り組んでいる。実演会には、JA関係者や生産者ら約120人が参加した。
 無線操縦の草刈り機は、メーカーが異なる2台を用意。どちらも操縦者が斜面に立つことなく安定した場所から操縦でき、安全性と省力化が期待できる。河川堤防ののり面で草刈りを実演した。
 自動給水栓は、水田の水量をスマートフォンやパソコンで一括管理が可能。水管理の時間を大幅に削減できると見込まれる。
 ドローンは空撮時に複数のセンサーで葉から反射された赤外線などを捉えることが可能。健康な葉が近赤外線を強く反射する性質を活用し、生育状況や倒伏圃場(ほじょう)を把握。画像処理することで圃場の地図に重ねて確認することができる。(日本農業新聞2020年7月26日付エリア信越より)