TAC成果 動画で共有  - JAにしみの

空き時間で学ぶ

 JAにしみのは、地域農業の担い手に出向くJA担当者(愛称TAC=タック)の知識向上を目指して動画の活用を始めた。管内6区域に14人配置されたTACの研究課題を動画にしてまとめ、TAC間で共有。今後の担い手への提案などに役立てていく。

 同JAでは、農業者の所得の増大につなげようと、TACが地域の農業の現状や課題を明確にして1人1課題を設け、1年かけて調査研究を毎年行っている。今年は、新型コロナウイルスの影響で現地検討会や成果発表会などが中止となり、情報を共有する場が少なくなっていた。そこで、新たな発信手段として動画制作に取り組んだ。

 動画は、1人10分ほど。目標収穫量を下回っている小豆栽培の問題点を分析し新たな栽培暦作成に向けた取り組みや大豆の大粒率および収穫量向上に向けて行ったカリ増肥試験、ブロッコリーの密植栽培試験など、1年間かけて地域の農業者と協力して取り組んできた研究が盛り込まれている。動画のため、いつでも繰り返し視聴することができ、空き時間などに学ぶことができる。

 TAC室の富田一幸室長は「動画にすることでさまざまなことに活用することができ、情報共有の幅が広がる。この動画を生産者の研修などでも役立てていきたい」と話す。
(2021年3月10日付 日本農業新聞ワイド2東海より)