農地整備と農作業受託スタート  - JA掛川市

大型草刈り機導入

  JA掛川市は、茶園転換と荒廃農地の再生を進めるために、組合員に代わり農地整備や農作業を受託する新事業「あぐりサポート掛川」を始めた。専門のJA職員が大型機械などで茶樹の粉砕、伐根、畑や水田の耕起、草刈りなどを行う。農地の維持と農業振興を目指す。

 茶の栽培が盛んな同市で、同事業の積極的な利用を促すため、茶樹の粉砕が可能なハンドガイド式草刈り機「大型ハンマーナイフモア」を導入した。前方についた刈り刃が茶樹を根元からチップ状に粉砕する。5月に行った実演会では、10アールの茶園を約2時間で作業した。

 粉砕後、パワーショベルで伐根し整地し、新たな作物を栽培する。刈る高さを0~320ミリで調整できるため、茶樹の更新にも利用できる。

 作業は電話などで受け付け後、現地を確認、見積書を作成し行う。受託料金は、作業内容や使用する機械により設定している。既に10件ほどの予約が入っている。本年度の目標は10ヘクタール。JA営農経済部経済課の山崎輝幸課長は「一番の目的は農地の再生だ。JAがサポートし農業振興に取り組み、地域を活性化したい」と話す。整地後は、果樹や野菜作を提案する。
(2021年7月2 日付け  日本農業新聞ワイド2東海より)