大阪産イタリア野菜で特製リゾット - JA大阪市

コロナ禍販路拡大に期待

 イタリア野菜のブランド化・普及拡大を進めるJA大阪市は、大阪市内産のトレビスとタマネギ、米「ヒノヒカリ」を使ったリゾットを開発した。コロナ禍で飲食店向けの活用が難しい中、日持ちする加工食品にすることを検討してきた。完成した「大阪生まれのトレビスリゾット」は1パック210グラム、250円。

 加工食品の開発は、「イタリア野菜お披露目ライブキッチン」に続く取り組み。8月下旬には、役員・職員で完成試食会を開いた。「トレビスは苦い印象があったが、チーズのまろやかさと合わさると良いアクセントとなり、食べやすかった」などの感想が聞かれた。

 イタリア野菜の栽培による新たな販路拡大と農家組合員の農家所得の増大、市内産野菜の認知度向上が目的。同JAでは2019年度から、大阪府内のイタリア料理店の多さに注目して、より安く、消費地に近く、かつ新鮮なイタリア野菜の提供はできないかとの考えのもと、試験栽培を開始。営農促進センターでの試験を経て、農家組合員にも生産者を広げている。

 原材料となるトレビスやタマネギは管内組合員に依頼。加工は幸南食糧、ネーミングやパッケージデザインはIBU四天王寺大学の協力で完成にこぎ着けた。商品名「大阪生まれのトレビスリゾット」は、学生らから募り決定した。

 商品の一部は、JA共済連の地域・農業活性化積立金の助成を受けて「直売所おいで~菜平野店」での買い物客に配布する他、平野区・東住吉区管内11の郵便局窓口で販売している。また、直売所への陳列を予定している。
(2021年9月3日付け  日本農業新聞ワイド1近畿より)