店舗利用者の声 POPで改善点お答え  - JA紀南

競合点と差別化へ

 利用者の声を真摯(しんし)に受け止め店舗運営に反映しようと、和歌山県のJA紀南のAコープでは主要店舗でアンケートを行い、意見や要望に応えたものに対してPOP(店内広告)でアピールする取り組みを強化している。店を統括する店舗部では、意見や要望をそのままにせず、可能な部分はすぐに対応していく。

 Aコープは「新鮮で安全・安心な食材の提供」をモットーとした店づくりを展開しているが、昨今では競合店の出店などにより消費環境が厳しくなっている。そんな中、他店との差別化に取り組むとともに、原点である「利用者の声に応える」ことを重要視している。

 9月に主要6店舗で実施した利用者アンケートでは445人から回答を得た。生鮮食品の品質や従業員の対応など一定の評価は得られたものの、価格や品ぞろえなど改善を求める声が多かった。

 Aコープでは早速、改善に着手。一例として要望のあった「『にんにく』が入っていない唐揚げ」や「血合いを取ったカツオ」を販売し、利用者に改善したことをPOPでアピールした。

 店舗部では、「全ての要望に応えることは難しいが、利用者の目線に立つことは重要。声に対してきちんと耳を傾け、改善や対応していることを利用者に分かってもらえれば」と話している。
( 2021年10月28日付け  日本農業新聞 ワイド1近畿より)