子ども食堂支援へ 懸賞付定貯を販売-JAほくさい

認知度向上へ一役

 JAほくさいは10月1日から「SDGs(国連の持続可能な開発目標)懸賞付定期貯金」の販売を始めた。預入金額の一部相当分の地元農産物をJA管内の子ども食堂に寄付するもので、定番商品となっている懸賞付定期貯金を通して、SDGsの認知度向上を図る。

 社会貢献活動の一環で行う。預け入れを通して契約者も間接的にSDGsに役立つ活動に参加できるため、組合員や利用者にSDGsへの理解を深めてもらう狙いだ。

 懸賞付定期貯金は、預入金額25万円ごとに一口の懸賞くじの抽選権を付与する。募集金額は20億円で、12月30日までの販売を予定する。合計544人に、カタログのグルメギフトや管内産米「コシヒカリ」などが当たる。

 一方、今回初めて子ども食堂に、この定期貯金預入金額の0・004%相当分(最大で8万円)の農産物を寄贈する。2022年1月以降、JA管内で出荷本番を迎えるトマトやキュウリ、県内一の生産量を誇る米などを贈る予定だ。

 子ども食堂への支援で、SDGsの「貧困をなくそう」「飢餓をゼロに」などへの貢献を目指す。

 JAの金子浩勝金融部長は「コロナ禍で深刻化する貧困問題に、JAの信用部門として何ができるか、みんなで知恵を絞った。定期貯金の販売が、SDGsの理念である『誰一人取り残さない』社会を築く一助になれば」と期待する。
(2021年10月1日付け  日本農業新聞ワイド1首都圏より)