加賀野菜の規格外品 兼六園で味わう-JA金沢市

JAが協力 観光協会通年メニュー提供

 日本三名園「兼六園」で加賀野菜を味わえる企画が1日からスタートした。兼六園観光協会とJA金沢市が協力し、持続可能な開発目標(SDGs)の取り組みとして、規格外の加賀野菜を使ったメニューを園内の茶店で一年を通して提供する。

 兼六園内の飲食店でつくる協同組合「兼六園観光協会」では、昨年8月に行ったインターネット上のアンケートで「地元食材」を使用したメニューを要望する声が多かったことを受けて、金沢の農産物に目を付けた。

 JAが規格外の野菜で作ったペーストを提供し、フードロス削減にもつなげていく。第1弾として、加賀れんこんを扱ったメニューを展開する。

 兼六園で最も古い時代からあるとされる瓢池(ひさごいけ)の畔にある明治8年創業の料亭「三芳庵(みよしあん)」では四つのメニューを考案。郷土料理のはす蒸しやすり流し汁の他、れんこん団子を揚げたユニークな食感のメニューなど工夫を凝らした。

 観光協会の宇田直人理事長は「JAとのSDGsを意識した新たな取り組み。今後も季節ごとに食材を変えながら展開して、来園者に喜んでいただければうれしい」と話す。

 コロナ禍でのスタートとなったが、協同組合同士が継続できる先を見据えた企画に期待が高まる。


< 2022年 2月 8日付け  日本農業新聞  ワイド1北陸 >