これまでの業務用から家庭用にも照準

　ＪＡ京都やましろ精華町花き部会は初の試みとして、花壇苗で品種転換を目的とした栽培試験をしている。これまでの業務用から家庭用にも照準を合わせ、市場ニーズに応える新品種の導入を検討し、所得増大を目指す。

　同部会は、イベントなどで使用する花壇苗を生産する。コロナ禍によるイベント自粛をきっかけに需要の低迷が続くことや、業務用から家庭用へ需要構造が変化することから、新たな品種を模索する。

　花き生産者の営農環境が資材高騰で厳しさを増す一方、花壇苗の市場価格は下落傾向にあり、所得確保への対応が急務と捉える。

　新品種特性試験栽培は、部会員３人がビオラとパンジー各３品種で行う。１０月中旬、市場や京都府、ＪＡ担当者と生育調査をして意見交換した。

　同部会の岡田浩伸部会長は「栽培の規模拡大にも限界がある中で、より高単価が望める商品や市場ニーズに対応できる商品の導入を目指して試験を行っている。今後、他の部会員とも試験栽培の結果を共有して導入を判断したい」と話した。


＜2023年10月28日(土)　日本農業新聞　ワイド２近畿＞