切り花ハボタン出荷 障害者が作業に奮闘-JA松山市

通年で勤務する障害者の冬季の作業を確保

 JA松山市高井育苗場は3年前から、通年で勤務する障害者の冬季の作業確保のため、切り花用ハボタンを生産し、正月需要に向け約1万4000本の出荷を見込む。

 JAは、通年勤務として障害者3人をパート職員として同育苗場で雇用。職員は苗立てや接ぎ木などの作業をしている。育苗場では、農閑期の12月にも障害者が収穫・調製・出荷作業ができ、安定した需要のあるものとして、切り花用ハボタンの生産を始めた。

 ハボタンは、12月下旬の1週間で出荷を終えなければならないため、短期集中の作業を要する。そこで、パート職員にこの時期のメイン品目として従事してもらい、効率的に作業を進める。

 2年前まで同育苗場内で栽培していたが、土が適していなかったため、今年から近隣の休耕田7アールを借り、生産する。障害を持つ職員らは、防除やかん水、葉かきなどの作業もしてきた。

 今年は、管理の徹底が良かったため、草丈が高く、高品質な出来となっている。

 同育苗場の池川武司主任は「きちょうめんで丁寧に作業してくれるだけでなく、体力もあり、大きな戦力となっている」と話す。


<2023年12月29日(金) 日本農業新聞 ワイド2四国>