長期出荷へ夜冷育苗庫を有効活用 - JA遠州中央

「紅心大根」貯蔵試験進む

 静岡県のJA遠州中央が2018年度の冬から取り組んでいる「紅心大根」の貯蔵試験で、複数の異なる条件下で行っている貯蔵方法別の経過データの収集が大詰めを迎えている。今回記録したデータを踏まえ、最も実用性の高い貯蔵条件を検証し、19年度、さらに試験を進める。
 「紅心大根」は、外皮が黄緑と白のツートン、中身が鮮やかな紅色をした丸い形のダイコン。栽培するJAときめき野菜委員会大根部会では、生産者の収穫作業の効率向上や、冬だけでなく春季以降の長期出荷をもくろみ、試験に乗り出した。
 JAが持つイチゴ夜冷育苗庫の10~7月の非使用期間を活用。庫内の設定温度は常時5度、外光が入らない環境を整えて、今年1月に本格的にスタートさせた。
 できるだけ手間がかからず、使う資材費を抑えるため、今冬は温度や湿度の細かな記録、他の条件も加えてさらにデータを取る計画だ。(日本農業新聞2019年7月3日付東海版より)