生産者の所得向上にも

　ＪＡ新潟市が５月から販売を始めた、同ＪＡオリジナルの農業応援定期貯金「キラキラ」が好評だ。この商品は１年満期の定期貯金で、貯金契約額５０万円ごとにＪＡ農産物直売所で使えるクーポン券５００円分をプレゼントする。生産者の所得向上と、貯金利用者に地元農業を支えていることを実感してもらうのが目的だ。

　組合員らがＪＡの事業や活動に積極的に参加する「アクティブメンバーシップ」の確立につなげたい考えだ。

　この商品の販売は７月３０日までを予定する（募集金額２０億円に達すれば終了）。クーポン券はＪＡの農産物直売所「キラキラマーケット」をはじめ、４店舗で使用可能。１人最大２０００円分まで。

　販売企画を担当したＪＡ営業企画推進課の辻本清昭係長は「ＪＡ新潟市では以前から『フードバンク応援定期』などの金融商品を通じて地域に貢献してきた。今回もこの定期貯金で地域の農業を盛り上げ、直売所に出向いてもらうきっかけをつくりたい」と、意義を語った。

　定期貯金を契約した同市東区の６０代女性は「貯金利息にはほとんど期待していないが、２０００円分のクーポン券は魅力的だ。このクーポンで地元農家の助けになるなら良いことだ。ＪＡにしかできない取り組みだと思う。今後も続けてほしい」と話した。
（2021年5月20日付け　 日本農業新聞 ワイド２信越より）