「るもい型就農モデル」で担い手確保を進める - 北海道・JAるもい
就農希望者をJAが雇用し、生計を支え技術も習得
北海道のJAるもいが今年、農業の担い手確保に向けた取り組みを本格化させた。核となるのが、独自の就農支援策「るもい型就農モデル」。就農希望者を一定期間、JA職員として雇うことで、生計を支えつつ、農業や地域への理解を深めてもらい、円滑に就農につなげる仕組みを整えた。JAは各地での就農相談会に単独で出展するなど、全国的な誘致活動を強めている。
「るもい型就農モデル」はJAが昨年に打ち出した。就農希望者の経験や希望に合わせて、「段階的就農」と、「即就農」の二つのモデルを設けたのが特徴。特に力を入れるのが「段階的就農モデル」だ。主に農業の経験や知識が浅い人たち向けで、当初の理想と就農後のギャップが生じないようにし、着実に担い手確保を進める。
具体的には、JAの正職員として2、3年間をめどに希望する期間働いてもらった上で、就農する流れだ。営農経済事業をはじめJAの担う事業をひと通り経験し、農業経営や栽培技術、農産物販売や生産資材の知識、経営計画の立て方など習得してもらう。畑作や水稲、園芸、畜産など、希望する作目に関する実地研修の他、市町村と連携して、農地や住宅のマッチングなども支援する。
今年3月には、東京都内で開かれた就農希望者向けの催しにJA単独で出展し、就農モデルを発信。卒業後に就農を希望する高校生を、夏にインターンシップに迎えることが決まった。他にも、就農に関心を示す道外の人と、面談を進めるなどしている。
一定のノウハウを持ち、早期の営農開始を目指す人向けの「即就農モデル」でも、JA役職員が今月、道外に出向き、希望者と面談している。
JAが独自に担い手確保に意欲的に動く背景には、離農加速への危機感がある。JA管内を含む留萌地域の基幹的農業従事者は20年が1368人、15年で半減した。一方、新規就農者数は一桁台が続き、24年は3人と、過去10年で最少だった。
JAの長谷川裕昭組合長は「地域の未来を支える担い手確保へ、全国規模でこの就農モデルの発信を展開していく」と話す。
<2026年7月7(火) 日本農業新聞 総合1面12版遅>
