農業者の所得向上へ - JAはが野

農産物販売を強化

 JAはが野は2017年度より、農産物販売力強化のため、営農部に販売営業グループを設置した。市場やスーパー等の販売先との価格交渉・値決め販売等を強化し、直販事業の拡大や販売単価向上による生産者所得の増大に努めている。
 2018年3月15日~16日の2日間、東京都内量販店4店舗と大田市場で、トマトの対面試食販売・消費宣伝活動をトマト部会役員と共に行った。量販店の試食販売は消費者に大変好評だった。
大田市場では、仲卸・バイヤーなどを対象に試食を行い、はが野のトマトの売り込みを実施した。いずれの活動も消費者や市場関係者に好評で、相対取引・直販は、前年より1.5%増えた。今後も定期的にこれらの活動に取り組み、生産者の所得増大を目指す。

ニーズに対応した生産・販売

 JAはが野では2004年から、農業者の所得増大・労力軽減のため、管内4カ所でパッケージセンターを稼働している。農産物を買い取りし、JAが生産者に代わってニーズに対応した多様な商品形態へパッキングして出荷することで、量販店の多様な要求に対応し有利販売に繋げている。
取扱品目は、イチゴ、ナス、タマネギ、アスパラガスなど。農産物の選別作業を共同化することで安定した体制を確立し、販売額も年々増加している。
 パッケージセンターの販売額は2004年度で9.3億円(販売品販売高全体の約4%)だったが、2017年度は61.6億円(同約26%)と大きく伸び、生産者の所得増大に貢献している。また、パッケージセンターの利用により生産者の選別労力が軽減され、栽培面積の増加にもつながっている。

専用肥料の開発・普及とコスト削減

 JAはが野では飼料用米の作付け拡大のため、専用肥料の開発や、農業者の労力軽減のための肥料・農薬を取り扱っている。
 米政策において、2018年産から生産数量目標の配分が行われなくなり、米の需要と価格の安定が難しくなった中、JAはが野では飼料用米作付拡大による主食用米の価格確保に取り組んでいる。2015年度より独自の肥料「BB飼料米専用211」を開発し、安価で供給することで飼料用米の普及を促している。
 労力軽減では、流し込み肥料「BB水口ポン太」と、顆粒流し込み農薬の取り扱いを開始し、これらを使用することで作業の省力化が可能となっている。また、省力化だけでなく短時間で追肥作業や除草剤の散布をすることができ、人件費等のコスト削減にもつながっているため、農業者の所得増大に大きく貢献できる資材となっている。