香酸かんきつ「ヘベス」拡大後押し - JA都城

高品質生産めざし研修

 宮崎県のJA都城は都城地域を新たな「ヘベス」の産地にする取り組みを進めている。ブランド保護などを理由に日向市など特定の地域のみでしか栽培ができなかったが、2017年から県内全域で栽培が解禁になったことを踏まえた。18年春から苗木の導入が始まっており、14戸が約3ヘクタールで栽培中。来年には新たに4戸が始める予定だ。
 「ヘベス」は日向市原産の香酸かんきつ類。鮮やかな濃緑色の外観と独特の香気、風味を持っている。種子が少ない、果汁が多い、果皮が薄い――といった特長もあり、料亭や日本料理店などで重宝されている。
 今後、香酸かんきつ類で需要の伸びが期待できるということもあり、JA都城では新たな生産品目として農家への導入を呼び掛けてきた。同JAは8月1日、1回目となる生産者を対象にした栽培研修会を開いた。生産者や関係者約20人が参加。北諸県農業改良普及センターの職員が、肥培管理や病害虫防除方法などを伝えた。生産者は高品質な生産をするために必要な知識を深めた。(日本農業新聞2019年8月17日付 九州版より)

ヘベス生産に励む野上羊一さん(宮崎県都城市山之口町)