加工キャベツ 安定経営へ栽培推奨 - JA伊豆の国

契約業者に販売、カット野菜などに

 JA伊豆の国が産地化を目指している加工用キャベツが、1月中旬に出荷を迎えた。自己改革の一環で、加工・業務用野菜の需要高まりを受けてキャベツに着目。2015年から試験栽培を始めた。契約栽培による安定出荷を目指す。
 伊豆の国市で35アールで栽培している鈴木英雄さんは、JAの呼び掛けに応えて栽培を始めた。2月下旬までに9トンの出荷を見込んでいる。圃場(ほじょう)では、夏にスイカを作り、冬にキャベツを作付けする。今作では、低温期の適応性が高い品種「夢舞台」を9月上・中旬に植え付けた。
 鈴木さんは「株間の調節に苦労したが、栽培を重ねて良い物ができるようになった。暖冬で収穫は早まっているが、台風の影響はなく、上々の仕上がりだ」と話した。
 JAに出荷した加工用キャベツは契約業者に販売し、カット野菜の材料などに使われる。
 JA大仁センターの望月正則センター長は「加工用キャベツは契約栽培で、市場価格に左右されず安定経営につながる強みがある。多品目を栽培している生産者の新たな作物として、栽培を呼び掛けている。作付けを増やし、生産者の農業所得向上につなげていきたい」と話した。 (日本農業新聞2020年1月29日付ワイド2東海より)